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巾木(はばき)って何?その大事な役割とは。

2023.12.08

こんにちは。スタッフの田原です👩

今回のブログのテーマである『巾木(はばき)』

皆様はご存知でしょうか。

『巾木』とは、「壁と床の境目に取り付ける部材」のことで、

あまり聞き馴染みのない言葉かもしれまんが、住宅において大事な役割を担っています。

今回はそんな『巾木』の役割・種類を紹介していこうと思います。


上の図にある通り、壁と床の間には少し隙間があいています。

隙間があいている理由は…

①隙間なくピッタリと施工するのが難しいため

②無垢材などを床や壁に使用した場合、温度や湿度によって伸縮が生じる可能性を考慮して、あらかじめ隙間を設けることで、床鳴り※1たわみ※2を防ぐため

の2つがあります。

この隙間を巾木で埋めることによって、室内の熱が逃げてしまったり、隙間に溜まってしまうホコリなどのゴミが壁の中に入ってしまったりするのを防ぐことが出来ます。

※1「床鳴り」…歩くたびにフローリングがきしんで“ギシギシ”“ミシミシ”と音が鳴る現象。

※2「たわみ」…荷重(重さ)により水平な部材が反り曲がった形になること。

床と壁が接触する部分は、ホコリなどの汚れも溜まりやすく、掃除をする際は掃除機やモップなどがよくぶつかる箇所と思います。また、小さなお子様が部屋を走り回ってぶつけてしまうということも考えられます。

そこに巾木を設けることで、そういった衝撃よる傷から壁を守ってくれます。

加えて、フローリングの床にワックスをかける際、ワックスを壁紙が吸収して変色してしまうのを防ぐ役割もあります。

巾木の種類は、大まかに「木巾木」「ソフト巾木」の2つに分けることができます。

(上記の2つ以外にも、金属製や石・タイル製のものもあります。)

木巾木は、木製の巾木のことで、木造住宅で広く普及しています。

しっかりとした厚みがあるのが特徴で、MDF(ファイバーボード)※1に木目のシートが貼られた比較的安価なものから、無垢材でできた高級なものまで様々な種類があります。

〈メリット〉

・木製なので、フローリングと相性GOOD

・木製建具や床材と色を合わせることで部屋全体に統一感を出すことができる

〈デメリット〉

・厚みがあるため、上部にホコリが溜まりやすい

出隅※2のコーナー部分には専用の部材が必要

※1「MDF」…「Medium Density Fiberboard」の略で、日本語では「中質繊維板」と呼ばれる。繊維状の木材を蒸煮し、さらにその繊維をほぐして合成樹脂を加えて成形した板のこと。

※2「出隅」…2つの壁と壁が出会う出っ張った角の部分のこと。

ソフト巾木は、塩化ビニル製の巾木で、鉄筋・鉄筋コンクリート造の住宅やクッションフロアのトイレや洗面所などで多く使用されています。

木巾木に比べて厚みがあまりなく柔らかいのが特徴で、木目調のものからメタリックや大理石調のものまで柄の種類が豊富です。

〈メリット〉

・柔らかいため、施工がしやすい(出隅のコーナー部分も曲げて貼ることが可能)

・水や油に強い(トイレやキッチンなどの水回りにもおすすめ)

〈デメリット〉

・他の素材に比べて、少し安っぽく見えてしまう


普段生活している中で、巾木の存在を気にする方は多くないかと思います。

ですが、実はきちんとした役割があり、

部屋全体の雰囲気も左右する大事な部分であるということが

今回のブログを読んで少しでもご理解いただけていたら嬉しいです😊

家づくりの際は、床や壁などの大きな部分だけでなく、

巾木のような小さな部分にもこだわることで、

より素敵で理想的なマイホームになるかと思います🏠